2022年「新語・流行語」大賞にノミネート
話題の「リスキリング」とは??
───人への投資、5年で1兆円!
リスキリングとは、ロボットやAIの活用によってもたらされる技術革新やビジネスモデルの変化に対応するため、新しい知識やスキルを学ぶことを表します。「第4次産業革命」に突入している今、DX化(デジタルトランスフォーメーション)を進める取り組みや、新たな技術を導入し業務の効率化・生産性や正確性の向上を行うことが企業成長には不可欠です。また、2022年10月の国会で岸田内閣総理大臣は「リスキリングした人材がより賃金が高くやりがいを持てる場所で活躍することで、生産性を向上させさらなる賃上げを生む好循環を作っていくことが重要だ」と述べました。しかし、2021年に独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施した調査では、リスキリングを実施している米国企業は82.1%に対し日本企業は33%。またリスキリングの実施も導入も検討していないという日本企業は46.9%という結果がでており、日本ではリスキリングの必要性や認知度が低いと言えます。プロ子女史とぼしひこが「リスキリング」のメリット・デメリットや導入のステップについて話をしているようですのでちょっと覗いてみましょう。
ぼしひこ(以下:ぼ) :プロ子ちゃんあけおめ~!!! 前回の人プロつーしんで生産性を向上させるためには?っていう話をしてた時にさ~、
っていうてたやん?? なんなん? なんなんこれ~! めっちゃ焦らすやん!? ってもう、ずっとずっと気になってたんやけど! プロ子ちゃんの焦らしプレイはもういいから、はよ教えてや~!
*人プロつーしん36号_『最低賃金』改定額が過去最大。来年4月は派遣料金にも変更有
プロ子(以下:プ):はいはい、ぼしひこくんあけましておめでとう。今年もよろしくね♡
早速なんだけど、ぼしひこくんは「リカレント教育」と「リスキリング」の違いは分かる?
ぼ:え、よくわからん。なんか似たような感じやけどどう違うん?
プ:「大人の学びなおし」という大枠は同じよ。「リカレント教育」は《個人》の意思で一旦仕事を離れて大学や専門学校などで新たに仕事のスキルや知識を習得することを指しているのに対して、「リスキリング」は《企業》が成長戦略の一環として従業員に学びの機会を与えること、という違いがあるの。新しいスキルを習得させて、今までとは異なる業務に配置転換するために「スキルチェンジ」をすることを目的としていたりもするみたいよ。
ぼ:へ~! スキルチェンジってことはさ、例えば、製造現場で作業してる人にリスキリングして、システム管理とかのスキルを身につけてもらったら、現場での経験も活かして業務効率化に繋がったりするかもしれんってことやんな!
プ:そうね、今まで携わってこなかった分野で能力を発揮することでやりがいを感じると、モチベーションもアップしそうよね!
ぼ:オレなら何のスキルがいるかな~。コミュニケーションスキルは見てのとおり、もう完ペキやし、やっぱこれからはグローバルなぼしひこを目指して外国語の習得かな☆
プ:アナタは個人の意思だからリカレント教育になるわね…。
ぼ:あ、そっか! じゃあ会社に言ってみるわ!なんかリスキリングってメリットしかなさそうやけど、デメリットってあるん?
プ:じゃあ考えられるメリット・デメリットを紹介するわね。
メリット
●従業員のスキルアップ
●キャリアアップによるエンゲージメント向上
●今後不足するDX人材の補充に対応できる
●外注コスト削減
●社内の業務に精通した人材のスキルアップによる業績アップ
●新しいアイデアの創出による企業成長
デメリット
●育成環境整備・時間・コストがかかる
●公平な評価制度による昇給・昇格の基準を設定しなければ、転職してしまうリスクがある
プ:と、まぁこんな感じかしら? あくまでも例だけどリスキリングに取り組むにあたり、こんなステップが必要になると思うから参考にしてみて。
ぼ:なるほどー。会社も従業員も成長できるしリスキリングって一石二鳥やな! 岸田総理がリスキリング支援に注力するのも納得やわ…。仕事に就きながらスキルアップしたいって思ってる人たちも少なからずおるやろうし、まずはそういう人を見つけて導入していったらいいかもな!
プ:従業員のキャリア観とすり合わせをし、就労しながらスキルアップをするには周囲の理解や協力体制が必要よね!